1. 2022年に実施した第 1 回の内容

「アジア・サケ・フェスティバル」の構想は 4 年前から練っており、当時よりシンガポールの輸入業者等と、実現に向けた話し合いを進めておりました。昨年 2021 年度の国税庁の「ブランド化推進補助金事業」に応募したところ採択され、実現することになりました。

開催地としてシンガポールを選んだ理由として、日本酒に対する高い関心があり、昨年 2021 は輸出金額で 18 億円、前年に比べ 162 % も伸長し、輸出単価は 1 リットル当たり 1,961 円にもなっており、輸出金額上位 10 位以内でも香港に次ぐ 2 位となっています。しかしながら吟醸酒以外の酒質の認知がまだ低いことも挙げられます。

すでに現地の日本酒関係者、愛飲家向けにセミナーを開催し、私たちと同様に各種の課題を感じている「Premium Food」社・Cheong Tack Wai氏と連携し、昨年度は同氏のネットワークを通じて、現地の有力なインポーター、オピニオン・リーダーなどに協力を呼び掛け、「アジア・サケ・フェスティバル」の開催に向けて準備を始めました。

あいにく同国も新型コロナウイルスの感染状況が改善しない中、当時は会議やイベント等を行う場合最大 50 人までという規制があり、昨年度は「ピープルズ・チョイス(People’s choice)」のみを実施。「ピープルズ・チョイス」は先の 2 つの目的に即し、愛飲家と飲食業者 32 名を対象に、以下 2 つのイベントを行いました。

(1)日本酒のテイスティング方法、香りや味わいから酒質の特徴等を学ぶセミナー。
(2)セミナーで習得した内容に基づいて、香味の特徴を理解しながら、実際に日本酒をきき酒し評価。
参加者はブラインドでテイスティングし「very good・good・fair(まあま)・not my style(自分の好みではない)」のどれかを選び、「very good」が 4 点、「good」が 3 点、「fair」が 2 点、「not my style」が 1 点として集計し、高得点となった酒を公表する。

こちらの 2 つのイベントを組み合わせて「ピープルズ・チョイス」として実施し、現地の人たちのテイスティング能力を高めモチベーションを上げるとともに、さまざまな日本酒の香りや味わいに触れてもらうことで、酒質の多様性や飲み比べの楽しみを伝えました。

また「ピープルズ・チョイス」の結果は嗜好調査にもつながりますので、業界関係者や消費者の商品選定の指針とするほか、出品した酒蔵様には結果をフィードバックしました。